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2016年04月30日

塾対象説明会レポート:鴎友学園女子中学校

 鴎友学園女子中学校は、世田谷区宮坂にある女子の完全中高一貫校です。1935年に創設され、今年で81年になります。最寄駅は、小田急線の経堂駅または、世田谷線の宮の坂駅になります。
 鴎友学園では創立以来、キリスト教の精神を基盤に「慈愛(あい)と誠実(まこと)と創造(そうぞう)」を校訓として心の教育を行っています神から社会の中で生きる私たちに与えられた「慈愛(あい)」で他人を思いやり、自分を大切にする心を育んでいきます。また、神から与えられた可能性を一人ひとりが発見し、その可能性を「誠実(まこと)」に伸ばし、社会の中で発揮して「創造(そうぞう)」的に生きることができるような人物を育てていきます。鴎友学園では学力の充実とともに、社会性の獲得を学校の大切な役割と考えています

 平成28年度中学入試は、3回入試から2回入試に変更になりました
 第1回入試は160名から20名増えて、180名募集になりました。応募者数は452名で同時出願者数は過去最高の272名でした。合格者数は261名で、そのうち247名(手続率94.6%)が手続きを行い、221名(入学率84.7%)が入学しました。
 第2回入試は欠席者243名のうち、第1回の合格者が153名、2月1日までに出願した受験生が86名、2月2日に出願した受験生が4名、合格者を除くと欠席率は25%と予想より低くなりました。また、第2回の合格者44名のうち、第1回で不合格になり2回目の受験で合格した受験生は10名でした。この10名の4教科の総合点は、平均で38点も伸びています(50点以上伸ばした受験生も2名いました)。
 今年度より、インターネット出願を始めました。インターネット出願者の総数は167名で、第2回のみの出願が86名と全体の35%をしめていました。また、2月2日の出願が49名で、第2回の出願者の57%をしめていました。インターネット出願者は迷っているうちは出願しないので、出願した場合、欠席率が低くなっています。また、入学率も高くなっていました。

 鴎友学園女子中学校の理科・社会の入試問題は、カラー印刷になっています。また、国語の入試問題は記述式で、字数制限のない問題もありますので、実物の入試問題で練習する必要があります(1行の字数の目安は、25字から30字です)。鴎友学園のホームページに最近3年分の入試問題(入試問題はこちら)がありますので、こちらを利用すると良いでしょう。

 平成28年度大学入試の結果 国公立大学への進学率が24%、難関私立大29%と国公立大学と難関私立大を合わせると53%と過半数の生徒が進学しています。また、幅広い進路選択が可能で、芸術系に進学する生徒もいます。

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鷗友学園の正門です。


平成28年度中学入試結果
応募者数
第1回 452名(H27年度 595名、H26年度 476名)
第2回 517名(H27年度 470名、H26年度 597名)
同時出願者数272名で、過去最高だった。

受験者数
第1回 434名(H27年度 573名、H26年度 444名)
第2回 274名(H27年度 263名、H26年度 368名)

合格者数
第1回 261名(H27年度 286名、H26年度 222名)
第2回  44名(H27年度  47名、H26年度 142名)

入学率(入学者数÷合格者数)
第1回 84.7%(H27年度 55.9%、H26年度 79.7%)
第2回 50.0%(H27年度 61.7%、H26年度 36.6%)

合格最低点(400点満点)
第1回 223点(H27年度 247点、H26年度 251点)
第2回 255点(H27年度 269点、H26年度 235点)
入学者数
 243名(H27年度 223名、H26年度 267名)

入試変更点
第1回の2月1日入試の募集人員を180人に増やした。
 → 第一志望の受験生にチャンスを広げたい。
・入試日程・回数変更 2月1日、3日の2回に
 → 鴎友が連日受験にならないように。
   受験生が力を発揮しやすい日程に
・合格発表を翌日12時に
 → 記述中心の問題で、受験生の力を多角的にはかりたい
   きめ細やかな採点をし、しっかりと部分点をつけたい
全ての回でインターネット出願を導入 第2回では、入試当日0時まで出願可能に
 → 家族でしっかりと話し合ってから出願をしてほしい

国語
入試の特徴
文章量は、文学的文章と説明的文章を併せて8000字前後。
すべて記述式の解答
入試問題の構成
1.文学的文章(55点前後)
・物語の設定を確認する問題
・表現や心情を読み取る問題
・物語のテーマに関する問題
2.説明的文章(35点前後)
・話題に関連した問題
・テーマに関わる問題
・筆者の考えや問題提起を問う問題
3.漢字の書き取り(10点)
・教育漢字より5題

入試で見たい力
 まとまった文章を読み、情報の整理をしたり、相手のメッセージを読み取ったりする力(受信する力)
 理解したものを再構成し、自分で表現する力(発信する力)
 文章読解力・記述力
採点方法
「要素」「加点」方式
 要素としている事柄が入っていれば加点していく
設問の特徴
 場面展開を意識した問いになっている。
 問いは、後の問いのヒントになっている。
 設問は、展開・変化をつかむヒントになる。
記述問題の学習法@
 色々なジャンルの本を読む。
 その内容を誰かに説明する。
 場面ごとの「構成」を図式化する。
 「図式化」したものを文章化する。
全体の「あらすじ」「要点」を五十字〜百字程度でまとめる。
記述問題の学習法A
 解くときは
  解答は本文の中の表現から根拠を探しながら作る。
  自分の解答を声に出して読む。
  (一回で読める文章にすることをめざす。)
 解き終えたら
  正解の文章と照らし合わせる。解答例を書き写す。
  過去問を解き、事例集を見ながら要素ごとの採点をする。

合否の差が特に大きかった問題(正答率)
第2回 一 問一 差 23.1% 具体的に説明
第2回 一 問四 差 20.6% 気持ちの説明
第1回 三 (2) 差 20.0% 漢字の書き取り「断腸」

・国語力とは「論理的読解力」
 基礎 文章を正しく読み取ることが学習の基礎になる。(=受信・情報の整理)
 まとめ 幅広い分野の知識があって、はじめて文章が読み取れる。

算数
7〜8題程度
 全問記述式(途中点)
問題の構成
 代数の定番(人数、お金、個数など)
 速さと時間
 図形 平面図形(角度、線分の長さ、面積)、立体図形(表面積、体積)、点の移動
 場合の数、演算記号、数の規則性
 グラフの読み取り、グラフの利用

H29年度に向けて
・出題形式(途中の記述)は例年通り
・鴎友の定番 特に比と割合
・読解力と分析力
・最後まであきらめない

合否の差が特に大きかった問題(正答率)
第2回 2 差 48.5% 食塩水の濃度
第2回 1 差 36.7% 割合
第2回 7(1) 差 36.4% 直方体の切断
第1回 6(1) 差 34.5% グラフの読み取り(速さ)、二人の間の道のり
第1回 6(2) 差 34.3% グラフの読み取り(速さ)、速さ

社会
地理(30点)、歴史(40点)、公民(30点)から各1題ずつ出題
ただしきっちり分野に分けているわけではなく、それぞれの分野が関連するような出題をしている。
 時事問題も出題する。
出題コンセプトと求める解答
@基礎知識を問う問題(これまでの学習量を測る)
A与えられた情報に自分の知識を組み合わせて答える問題
 (学習の深まりを測る)
@要素が不足することなく入った解答
A題意に沿った解答

社会科で大切にしていること
・知的好奇心を育てる
・実物・体験を大切にする
・理由と結果を考える
・自分の言葉でまとめる
・理解することで記憶する

社会学習におけるポイント
@基礎・基本を大切に
 ・基本用語 自分の言葉で説明できるか?
 ・作図・読図 手を動かす作業に慣れる
 ・歴史事項の把握 いつ、どこで、誰が、何を?
 ・日本国憲法
A問題文を正確に読み取り、的確に答える
 写真、グラフ・史料など資料に触れる
 → 初見の資料でもあわてずに対応

H29年度に向けて
 「基礎を確実に固める」
<記述問題に答えるときの注意事項>
・問われていることに対応しているか?
・主語と述語が結びついているか?
・誤字や文法的におかしな表現はないか?

合否の差が特に大きかった問題(正答率)
第1回 3問1 差 29.8% 衆議院議員総選挙に行われる投票
第1回 1問4(1) 差 27.3% 地形図の読み取り
第2回 1問6 差 21.6% 県外就業率が高い県名と理由

漢字で書くことが基本。ひらがなや誤字は減点の対象

理科
出題方針の柱
@基本的知識力
A総合的に考える力

鴎友学園の理科が求めるもの
・基本的な知識
・資料を読み取り活用する力

問題を解くに当たって心掛けて欲しいこと
・難しい問題はヒントや誘導があるので、素直に従う。
・途中課程を書くものは、その過程がわかるように書く。
・正確な計算力

合否の差が特に大きかった問題(正答率)
第2回 1問7在来種 差 43.6% 1年後に生き残っている数
第2回 1問7外来種 差 43.3% 1年後に生き残っている数
第2回 3問4 差 39.3% 光の通り道
第1回 4問4B 差 35.1% 物体の体積

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鴎友学園のグラウンドと校舎


平成29年度中学入試について
大きく変更する予定はない。出題方針、入試問題の傾向も変えない。
4教科とも記述力を重視し、思考力、総合力を問う問題を出題

第1回 2/1 約180名募集
第2回 2/3 約40名募集
※ 出願方法については、今後検討


平成28年度大学入試結果(合格者数)
国公立大 85名(H27年度95名)
 東京大7名、京都大3名、一橋大3名、東工大6名、東京医科歯科大1名、東京外語大7名、お茶の水女子大2名、東京学芸大1名、東京農工大8名、国際教養大1名、首都大東京4名、横浜国立大6名、千葉大6名、筑波大5名、北海道大3名、東北大5名 等 
私立大
 早稲田大93名、慶應義塾大50名、上智大47名、東京理科大77名、ICU10名
 明治大129名、青山学院大30名、立教大78名、中央大50名、法政大33名、学習院大9名 等
卒業生数 225名(H27年度268名)

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説明会会場の様子です。


 最後に、学校説明会詳細はこちら)は第1回が5月21日(土)14:00〜15:30にあります。学校説明会は予約制(第1回は予約受付中)になります。また、オープンキャンパス7月9日(土)9:30〜15:30に行われます。


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posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 塾対象説明会レポート2016

2016年04月28日

小6の本棚 論説文その15:『〈自分らしさ〉って何だろう?』

 榎本博明氏の『〈自分らしさ〉って何だろう?』(ちくまプリマー新書)は、本年度の中学入試で最も出題された本です。中学入試の論説文においては、ちくまプリマー新書の新刊は鉄板で出題されます(笑) その意味では、小6の受験学年の生徒は、夏前に出版されたちくまプリマー新書の新刊のうち、入試に出題されそうなものは必ず読んでおく必要があります。もちろんこの本も、H27年6月に出版されたものです。

 小説については小6の生徒たちも喜んで読むのですが・・・・・小難しい論説文は、あまり読みたがりません。だから、出題されるわけです(笑) そして良い論説文は、出版年度に関わらず繰り返し出題される傾向があるため、今年出題されたから来年は出題されないということはありません。

 エクセレントゼミナールで毎年集計している、過去7年間の中学入試で出題された図書データによると、外山滋比古氏の著書が最も出題されていますし(33校)、森博嗣氏の『科学的とはどういう意味か』が最も多くの学校で出題(11校)されています。エクセレントゼミナールでは、こうした名文は必ず授業内で教材として扱っているため、生徒たちは一度は文章を目にしているわけですが・・・・・昨今の市販教材には著作権という高いハードルがあるため、一般的な国語のテキストには収録されていないことがほとんどです。

 ちなみに・・・・・塾の時間割等の説明を見た方に誤解されることが多いのですが・・・・・エクセレントゼミナールの小4〜小6のクラスでは四谷大塚の予習シリーズを基本テキストとして使用していますが・・・・・小5・小6の国語の授業で扱う読解教材は、私が作ったカリキュラムによる独自教材を使用していて、予習シリーズのカリキュラムに完全に準拠しているのは漢字やことばの学習に関する教材だけです。そして算数や理科や社会も、予習シリーズのカリキュラムに沿って学習するのは小6の1学期までで・・・・・秋以降はすべてエクセレントゼミナールのオリジナル教材と中学入試問題演習のみで授業を行っています。つまり、カリキュラム進度や副教材等を予習シリーズに合わせているに過ぎません。ようするに・・・・・全学年・全科目のカリキュラムとテキストを私が一から作るのは大変だから、中学入試で最も使える定番テキストである予習シリーズを使っているだけなんです(笑) 

 さて、話を元にもどすと・・・・・心理学者である榎本博明氏の他の著作には、『「イラッとくる」の構造』や『近しい相手ほど許せないのはなぜか』等があります。前者は本年度の成蹊中学校2回で、後者は本年度の豊島岡2回で出題されており、今後出題が増えるであろう著者の一人です。興味のある方は本書と合わせて読んでみると良いでしょう。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!


『〈自分らしさ〉って何だろう?』・・・・・8校で出題
〈自分らしさ〉って何だろう?[榎本博明]


出題年度および出題校(学校名の後の番号や記号は入試回を表します)

H28年 横浜共立A
H28年 学習院A
H28年 三輪田B
H28年 山脇A
H28年 跡見A
H28年 品川女子@
H28年 立教新座@
H28年 獨協埼玉@


posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚

2016年04月23日

合否を決める一問:「H27 浅野中学校 算数 3」問題と解答

 立方体の切断に関する出題は中学入試の定番です。それを一歩進めた直方体の切断を出題する学校も増えてきました。そして、難関校では角すいの切断を出題するようになってきています。この設問は基本中の基本ですから、中学受験生ならばできなければいけません。それでは、頑張って解いてみてください!!

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posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 合否を決める一問

2016年04月21日

しっかり選ぼう私立中2016

 来る5月15日(日)の10:30〜12:00で、無料公開セミナー「中学受験の基礎講座 第3回:しっかり選ぼう私立中」をエクセレントゼミナールにて開催いたします。

 各校の最新大学合格実績とそれをどう読むか、中高6年間の費用はどのくらいかかるのか、どんな部活があるのか、プールや食堂などの設備などはどうなっているか等を一覧できる資料を用意し、いろいろな視点で各私立中学校を比較検討できるようにしてあります。また、ブログには書けない各校の長所と短所などについてのご質問にもお答えします(笑)

 エクセレントゼミナールには、中学受験で合格した後も引き続き通う私立中高生が多くいます。そして、私立中高に通ってから英語や数学の教材(ニュートレジャーや体系数学・フォーカスゴールドなど)の勉強に困ってお問い合わせいただく生徒はかなりいます。

私立中高一貫校では、公立の学校とは異なるカリキュラムや教材を使用することが当たり前で・・・その中でも英語や数学でかなり特殊な教材を使う例があります。一例を挙げれば・・・都内有数のある私立中学校では、中1の段階から英語の教科書が会話学校等でよく使用されるオックスフォード出版のテキストなので、日本語がまったく出てきません。つまり、昔ながらの英文法的な学習を全く行わず、フォニックス的学習だけを行うわけです。また、開成や麻布の数学などはプリント授業ですから・・・教科書すらありません(中学校で使う検定済み教科書は無償なので渡されますが、一度も使うことなくお蔵入りになります)

 こうした特殊な指導をしている難関私立中学校は多く・・・しかも、難関中高になればなるほど、補習などの学習指導や大学受験指導は減る傾向にあると思ってください(どの大学を受けるのかすら聞かれません・・・笑)

 そういう意味では、合格した後は自分で工夫して頑張れる子どもなのか、しばらくは手をかける必要があるのか等を親が見極めたうえで学校選びをする必要があるわけです。エクセレントゼミナールに多くの中高生が通っているため、それらの特色を我々は詳しく知っていますが・・・受験生の父母の皆さんは、学校パンフレットプラスアルファの情報しか持っていません。だからより詳しく、6年間どのような学校生活を送ることになるのか、といった情報をお伝えする機会として、この「しっかり選ぼう私立中」のイベントがあるわけです!!


 このイベントは、どなたでも無料でご参加いただけますので、参加ご希望の方は参加申込書をダウンロード(http://www.ex-semi.com/seminar_03.pdf)してからプリントアウトし、申込書に記入後、エクセレントゼミナールへFAX(04−7148−4617)してください。

 もちろん、お電話(04−7148−4619)でも参加申し込みを受け付けております(電話受付は13:00〜21:00となります。また、5月3日〜5月5日の期間はお休みとなりますのでご注意ください) 資料や会場準備の都合がありますので、セミナー前日の5月14日(土)までにお申し込みいただけると助かりますが・・・当日の飛び込み参加も大歓迎です!!

posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 自己紹介その他お知らせ