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2016年06月07日

小6の本棚 小説その27:『屋上のウィンドノーツ』

 額賀澪さんの『屋上のウインドノーツ』第22回松本清張賞を受賞した作品で、本年度は立教新座中、城北中、浦和実業中の3校で出題されました。物語の舞台となるのは高校の吹奏楽部。つまり、登場人物が高校生であるため、小学生にとっては読み取りが難しい心理描写が多いわけです。

 同様に、吹奏楽を題材にした代表的な小説に中沢けいさんの『楽隊のうさぎ』がありますが、こちらの舞台は中学校の吹奏楽部でした。『楽隊のうさぎ』が2010年度の大学入試センター試験でも出題されたことからもわかるように、国語で出題される小説にはある一定の法則があります。

 その法則とは・・・・

@倫理的に不適当な文章は出題されない

A登場人物が受験生の年齢に近い

B主人公や登場人物が精神的に成長していく

 という3点が含まれています。そして、その小説の中でも印象的な場面や心理変化が表現されている場面が出題されるわけです。ですから、その作品がたとえ直木賞受賞作であっても、桜庭一樹さんの『私の男』などは入試問題として出題されることはないわけです(笑)

 その意味では、入試問題で出題される小説=教育委員会推薦といっても良いですから、入試に出題された文章は安心してお子さんに読ませることができる小説であるといえます(笑)

 さて、『屋上のウインドノーツ』の出題箇所ですが・・・・・立教新座中2回は第2章「この気持ちを自分は忘れられるのだろうか」の前半の日向時大志の部分を、城北中第3回は同じく第2章の後半の日向時大志の部分を、浦和実業中第2回午前4型は同じく第2章の後半の日向時大志の部分とその後の給前志音の部分からの出題となっています。

 つまり3校とも、吹奏楽部の部長である日向時大志が1年生の給前志音をドラマーとしてスカウトする場面からの出題で、人と人との出会いがその後の人生を変える瞬間の場面が出題されたわけです。このことからわかるように、教師が入試問題の作問に使う作品や場面はある程度限定できますから、これを参考にすると来年の出題作品と出題箇所がわかるかも知れませんよ(笑) この記事が参考になった方は、応援クリックをお願いいたします!!

屋上のウインドノーツ[額賀澪]

出題年度および出題校(学校名の後の番号や記号は入試回を表します)

H28年 立教新座中A
H28年 城北中B
H28年 浦和実業中A4科

posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚

2016年06月02日

小6の本棚 小説その26:『Masato』

 岩城けいの2冊目の単行本となる『Masato』は、本年度入試では3校での出題となっています。デビュー作の『さようなら、オレンジ』は第29回太宰治賞、第8回大江健三郎賞を受賞しており、どちらもオーストラリアを舞台とした作品ですが、著者自身の在豪22年という経歴があってはじめて書ける作品といえます。

 本年度は、暁星中、芝中2回、学習院女子帰国入試で出題されており、暁星中は「スクールコンサート」の章からの出題(暁星中はこの1題だけが国語の入試問題です)、芝中は「ワトソン・カレッジ」の章からの出題、学習院女子は「赤いポロシャツ」の章からの出題(帰国生入試のため、国語はこの1題と漢字の読み・書きで構成されています)となります。

 出題したのが男子校2校と帰国生入試であることからもわかるように、主人公「真人」の1人称小説という文体は、小学生にとってはかなり読みやすいと思います。しかしその反面、入試問題としての出題形式は記述型になっていますから、合格点を取るためには、自分の言葉できちんとした文を書くことが必要となります。その意味では、読み物としては5年生でも面白く読めると思いますが・・・・合格する答案を書くには、やはり記述練習をこなした後の小6でないと難しいといえるでしょう。

 引越しや転校などの環境変化を下地にした小説は異文化コミュニケーション型小説の王道ですから、こうした作品は夏休みなどを利用して読んでみると、小学生にとっては視野が広がって良いと思いますよ(笑) この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!


出題年度および出題校(学校名の後の番号や記号は入試回を表します)

H28年 暁星中
H28年 芝中A
H28年 学習院女子帰国
posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚

2016年05月10日

小6の本棚 小説その25:『サーカスの夜に』

小川糸さんの『サーカスの夜に』は今年4校で出題された小説文です。甲陽学院一日目、東邦大東邦後期、鷗友学園2回、品川女子2回と、すべて難関入試回での出題となっています。小川糸さんの著作には、食に関する描写が多く出てきますが、中学入試として出題された場面はそこではありません。

 この小説の主人公は、小さい頃の病気のせいで10歳の頃の身長のまま伸びることがない13歳の男の子。両親は離婚してしまい、どちらも彼を引き取らず、親戚筋のおばあさんと暮らす生活。幼い頃両親に連れられ、最後に家族そろって一緒に見に行ったのがサーカスだったことがきっかけとなり、自立するためにサーカスに入団することを決意する。そしてそのサーカスで、自由で個性の強い人々と出会い、成長していくというストーリーですが・・・・・ヘヴィーな部分と距離をおいたシーンの出題となっています。

 6章のプレミアムチケットの発見シーン(品川女子)、13章の慰問サーカスのシーン(甲陽学院、鷗友学園)、15章の綱渡りに成功するシーン(東邦大東邦)が出題されており、一般的な中学入試問題に仕上がっています。

 個人的な感想を述べると・・・・・サーカスという舞台と主人公の少年の前向きから、昔のマンガ作品「からくりサーカス」を連想しました(笑) 不遇な境遇を恨むことなく前向きに人生に立ち向かう少年の物語は個人的には好きなので面白く読ませていただきました(笑) というわけで、この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!

サーカスの夜に[小川糸]


出題年度および出題校(学校名の後の番号や記号は入試回を表します)

H28年 甲陽学院@
H28年 東邦大東邦後
H28年 鷗友学園A
H28年 品川女子A

posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚

2016年04月28日

小6の本棚 論説文その15:『〈自分らしさ〉って何だろう?』

 榎本博明氏の『〈自分らしさ〉って何だろう?』(ちくまプリマー新書)は、本年度の中学入試で最も出題された本です。中学入試の論説文においては、ちくまプリマー新書の新刊は鉄板で出題されます(笑) その意味では、小6の受験学年の生徒は、夏前に出版されたちくまプリマー新書の新刊のうち、入試に出題されそうなものは必ず読んでおく必要があります。もちろんこの本も、H27年6月に出版されたものです。

 小説については小6の生徒たちも喜んで読むのですが・・・・・小難しい論説文は、あまり読みたがりません。だから、出題されるわけです(笑) そして良い論説文は、出版年度に関わらず繰り返し出題される傾向があるため、今年出題されたから来年は出題されないということはありません。

 エクセレントゼミナールで毎年集計している、過去7年間の中学入試で出題された図書データによると、外山滋比古氏の著書が最も出題されていますし(33校)、森博嗣氏の『科学的とはどういう意味か』が最も多くの学校で出題(11校)されています。エクセレントゼミナールでは、こうした名文は必ず授業内で教材として扱っているため、生徒たちは一度は文章を目にしているわけですが・・・・・昨今の市販教材には著作権という高いハードルがあるため、一般的な国語のテキストには収録されていないことがほとんどです。

 ちなみに・・・・・塾の時間割等の説明を見た方に誤解されることが多いのですが・・・・・エクセレントゼミナールの小4〜小6のクラスでは四谷大塚の予習シリーズを基本テキストとして使用していますが・・・・・小5・小6の国語の授業で扱う読解教材は、私が作ったカリキュラムによる独自教材を使用していて、予習シリーズのカリキュラムに完全に準拠しているのは漢字やことばの学習に関する教材だけです。そして算数や理科や社会も、予習シリーズのカリキュラムに沿って学習するのは小6の1学期までで・・・・・秋以降はすべてエクセレントゼミナールのオリジナル教材と中学入試問題演習のみで授業を行っています。つまり、カリキュラム進度や副教材等を予習シリーズに合わせているに過ぎません。ようするに・・・・・全学年・全科目のカリキュラムとテキストを私が一から作るのは大変だから、中学入試で最も使える定番テキストである予習シリーズを使っているだけなんです(笑) 

 さて、話を元にもどすと・・・・・心理学者である榎本博明氏の他の著作には、『「イラッとくる」の構造』や『近しい相手ほど許せないのはなぜか』等があります。前者は本年度の成蹊中学校2回で、後者は本年度の豊島岡2回で出題されており、今後出題が増えるであろう著者の一人です。興味のある方は本書と合わせて読んでみると良いでしょう。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!


『〈自分らしさ〉って何だろう?』・・・・・8校で出題
〈自分らしさ〉って何だろう?[榎本博明]


出題年度および出題校(学校名の後の番号や記号は入試回を表します)

H28年 横浜共立A
H28年 学習院A
H28年 三輪田B
H28年 山脇A
H28年 跡見A
H28年 品川女子@
H28年 立教新座@
H28年 獨協埼玉@


posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚

2016年04月05日

中学入試に出た本ベスト11

今日は、本年度中学入試に出題された本のベスト11を発表します!!

第1位『<自分らしさ>って何だろう?』(榎本博明著 筑摩書房新書)・・・8校で出題

第2位『科学は未来をひらくー中学生からの大学講義3』(中村桂子他共著 筑摩書房新書)・・・4校で出題

第2位『サーカスの夜に』(小川糸著 新潮社)・・・4校で出題

第2位『さくらいろの季節』(蒼沼洋人著 ポプラ社)・・・4校で出題

第5位『14歳の水平線』(椰月美智子著 双葉社)・・・3校で出題

第5位『Masato』(岩城けい著 集英社)・・・3校で出題

第5位『屋上のウインドノーツ』(額賀澪著 文藝春秋)・・・3校で出題

第5位『シアワセなお金の使い方』(南野忠晴著 岩波新書)・・・3校で出題

第5位『何のために「学ぶ」のかー中学生からの大学講義1』(外山滋比古他共著 筑摩書房新書)・・・3校で出題

第5位『ヒトリコ』(額賀澪著 小学館)・・・3校で出題

第5位『目の見えない人は世界をどう見ているの』(伊藤亜紗著 光文社新書)・・・3校で出題

 となります。どの学校のどの入試回で出題されたかは、各著作ごとの紹介記事のときに詳しく書きますが、今年は筑摩書房新書から出版された「中学生からの大学講義シリーズ全5巻」からの出題が多くみられました。このシリーズから出題した私立中学校は、13校になります。近年の出題傾向としては、「新刊図書および新刊新書」だけでなく、過去の名著からの出題も多くなっていますので、受験生の皆さんには名文は読んでおくことをオススメします。もちろんエクセレントゼミナールには、本年の出題図書はもちろん入試に出題された名著はすべて貸し出し用本棚に常備してありますから、受験生諸君は今のうちに読んでおくと良いでしょう。この記事が参考になった方は、応援クリックをお願いいたします!!


posted by 主宰 at 02:00| Comment(0) | 小6の本棚