「なぜ中学受験をするのか?」のポジティブな理由の2番目に挙げたのが、「子どもにあったレベルの教育を受けさせたいから」でした。
では、何をもって子どもにあった教育だと判断するのか?
一般的には、中高の学業レベルを大学合格実績や偏差値で判断して、「自分の子どもにあったレベルの教育だろう」と推測して志望校選びをすると思います。
これは確かに間違いではないのですが・・・・・そこを一歩踏み込んで、志望校の教育内容を吟味することが必要だと私は思っています。
つまり、公立小学校での教育カリキュラムは基本的に日本全国同じだと言っていいわけですが、私立中高での教育カリキュラムは学校によって特色があり、その指導法もかなり異なるといえるからです。
一例を挙げると、私立中高一貫校の場合は、授業で扱う教材が「体系数学(数研出版)」や「新中学問題集」や「シリウス」など、中高一貫校向けの専用教材になっているため、一般的な書店で入手できる参考書ではフォローしにくいといえます(私立中高一貫校で扱う教材については、詳しくはこのブログの「難関私立中の実情」を参照してください)。
さらに、それら特殊な教材のカリキュラムは、一般的な文部科学省のカリキュラムとは異なる順序で編集されています。
たとえば、「不等式の性質」(マイナスを掛けると不等号の向きが逆になるのが印象的な単元ですね)は、お父さんやお母さんの時代には中2で扱われていましたが、今の文部科学省の一般的なカリキュラムでは高1配当単元で、高校入試ではなく大学入試で出題される単元になっています。
しかし、これらの教材では、昔と同じような単元配列で学習するようになっていますから・・・・・中学入試が終わって一段落して勉強の手を緩めていると、後々後悔することになるわけです。
偏差値と学習カリキュラム進度が一致しているかといえば、そういうわけではありません。大学入試をしない生徒が多い大学附属一貫校(青山学院や学習院など)の場合は、カリキュラム進度は文部科学省の一般的カリキュラムと大きな差はありません。ところが、これが大学受験を前提とする進学校の場合は、中2までに中学範囲を終了し、中3〜高2までに高校範囲をほぼ終了するのが一般的です。もちろん系属校(早稲田中など)は大学受験に対応するカリキュラム進度をとっているため、進学校の進度で授業を進めます。
また、中学と高校の学習内容を統合して教える科目(社会や理科など)も多く、中学範囲の学習内容をわかっているものとして、いきなり高校範囲の学習内容を教える先生もいますから(特に理科で多いようです)、きちんと授業を受けていてもわからなくなる生徒が現れることもあります。その場合、自助努力として役に立つ参考書などを見つけて自学自習するなどのフォローが必要になりますが・・・・・それを自分で何とかできる中学生はそう多くはありません。
ちなみに私の場合は、オリジナルプリントを中心にして進められる授業が中心だった麻布中高のカリキュラムは面白かったのですが・・・・・抜け落ちている知識を自助努力で学習することにかなり精力を費やしました(御茶ノ水の三省堂の参考書売場で本を探していた時間を合計すると100時間を超えると思います・・・・・苦笑)
昔と違って、私立中高の中にはシラバスを公開している学校もありますから、これはと思う学校についてはいろいろな側面から情報(信頼性の高いもののみ参考にしてください。うわさ話などの一面的見方はあまりあてになりませんし、学校側のプロパガンダだけを鵜呑みにしてもいけません)を集めて、どのような教育内容なのかをきちんと調べておくと志望校選びに役立つと思います。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
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2011年02月16日
中学受験の歩き方:子どもにあったレベルの教育を受けさせたい
posted by 主宰 at 02:00| Comment(0)
| 中学受験の歩き方
2011年02月15日
中学受験の歩き方:大学進学実績による志望校選び
前回、「なぜ中学受験をするのか?」を、ポジティブな理由とネガティブな理由に分類しましたが、ポジティブな理由の最初に挙げたのが、「難関大学に進学させるために大学進学実績の良い学校に進学させたいから」でした。
確かに首都圏では、東大合格者の多い最難関校は開成高をはじめとする私立高校が多く、特に女子最難関校である桜蔭・女子学院・雙葉などは完全中高一貫校であるため、中学受験をしない限りこれらの学校に入学することはできないわけです。
つまり、地方のような、高校受験での公立トップ校を頂点とするヒエラルキーが崩れているため、難関大学へ合格する目的で中学受験から難関中学を目指す生徒が多いのが首都圏の特徴だといえるわけです。
もちろん、私立中高一貫校には公立とは違った教育の特色があり、カリキュラム進度や教育方針・教育内容を主体にして志望校を選ぶことになるのですが・・・・・大学進学実績を比較検討して志望校を決定する人は多いと思います。
東大をはじめとする難関大学が合格者氏名と出身高校を公表することが無くなってからは、大学合格実績を主体にして志望校を決定するのが減ったと思いますが・・・・・私自身が中学受験をしていたころは、明らかに東大合格者の数が志望校の偏差値と連動していた時代でした。
当時は、開成中と麻布中が交互に東大合格者数トップを競っていた時代で、教育大駒場=今の筑波大駒場の通学エリアが今よりもかなり狭く、抽選も行われていました。そして私が受験した年は、前年の東大合格者実績が、開成中よりも麻布中のほうが良かったため、当時の四谷大塚中野校舎のトップ層が、麻布中の受験に傾いた年でした。
私が当時住んでいた地域は教育大駒場中の通学エリアではなく、麻布中よりも開成中のほうが地理的に近かったのですが・・・・・結局、麻布中を選んで受験し、合格したため通学したわけです。もっとも、諸事情により、中1になってからは世田谷区に引越ししましたが(苦笑)
そんなわけで、私自身はあまり校風にこだわることなく、志望校を選んだ人です。ただし、この仕事をしている今、それが志望校の正しい選び方かといわれると、「?」です(苦笑) 当時は、中学入試問題も今ほど特色のあるものではなかったですし、情報そのものが少なかった時代ですから・・・・・色々な視点で志望校の教育内容を吟味する機会が少なかったことも事実です。ですから、大学進学実績というのは教育内容を比較検討するひとつの指標ではありますが、唯一の指標ではありません。入学した後に、どのような学生生活を送ることになるかを想定しつつ、子どもにとって適当な学校を選ぶのが正しい志望校選びといえるでしょう。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
確かに首都圏では、東大合格者の多い最難関校は開成高をはじめとする私立高校が多く、特に女子最難関校である桜蔭・女子学院・雙葉などは完全中高一貫校であるため、中学受験をしない限りこれらの学校に入学することはできないわけです。
つまり、地方のような、高校受験での公立トップ校を頂点とするヒエラルキーが崩れているため、難関大学へ合格する目的で中学受験から難関中学を目指す生徒が多いのが首都圏の特徴だといえるわけです。
もちろん、私立中高一貫校には公立とは違った教育の特色があり、カリキュラム進度や教育方針・教育内容を主体にして志望校を選ぶことになるのですが・・・・・大学進学実績を比較検討して志望校を決定する人は多いと思います。
東大をはじめとする難関大学が合格者氏名と出身高校を公表することが無くなってからは、大学合格実績を主体にして志望校を決定するのが減ったと思いますが・・・・・私自身が中学受験をしていたころは、明らかに東大合格者の数が志望校の偏差値と連動していた時代でした。
当時は、開成中と麻布中が交互に東大合格者数トップを競っていた時代で、教育大駒場=今の筑波大駒場の通学エリアが今よりもかなり狭く、抽選も行われていました。そして私が受験した年は、前年の東大合格者実績が、開成中よりも麻布中のほうが良かったため、当時の四谷大塚中野校舎のトップ層が、麻布中の受験に傾いた年でした。
私が当時住んでいた地域は教育大駒場中の通学エリアではなく、麻布中よりも開成中のほうが地理的に近かったのですが・・・・・結局、麻布中を選んで受験し、合格したため通学したわけです。もっとも、諸事情により、中1になってからは世田谷区に引越ししましたが(苦笑)
そんなわけで、私自身はあまり校風にこだわることなく、志望校を選んだ人です。ただし、この仕事をしている今、それが志望校の正しい選び方かといわれると、「?」です(苦笑) 当時は、中学入試問題も今ほど特色のあるものではなかったですし、情報そのものが少なかった時代ですから・・・・・色々な視点で志望校の教育内容を吟味する機会が少なかったことも事実です。ですから、大学進学実績というのは教育内容を比較検討するひとつの指標ではありますが、唯一の指標ではありません。入学した後に、どのような学生生活を送ることになるかを想定しつつ、子どもにとって適当な学校を選ぶのが正しい志望校選びといえるでしょう。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
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| 中学受験の歩き方
2011年02月14日
中学受験の歩き方:なぜ中学受験をするのか?
今回は、「なぜ中学受験をするのか?」ということについて、数回に渡って書いてみたいと思います。
中学入試を目指す理由を大別すると以下のようになると思います。中学受験をするに当たっては、親も子どももそれなりの覚悟が必要だと私は考えています。もちろん、中学受験での学習内容は高校入試にも有効ですし、学習すること自体は決してマイナスにはなりません。しかし、高額な費用と膨大な時間を受験勉強に費やすことを必要とする中学受験では、最終段階(受験学年)でそれなりの成果が得られなければ納得できないのも確かだと思います。ですから、中学受験を目指す場合は、「なぜ中学受験をするのか?」という根本的な理由を忘れてはいけないのです。
話が長くなるので、今回は中学入試を目指す理由を大別して箇条書きにするだけにとどめ、次回からそれぞれの項目について詳しく書いていきたいと思います。
ポジティブな理由
@難関大学に進学させるために大学進学実績の良い学校に進学させたいから
A子どもにあったレベルの教育を受けさせたいから
B男子校・女子校で教育を受けさせたいから
C中高一貫教育を受けさせたいから
D中高大一貫教育を受けさせたいから
E特色ある教育を受けさせたいから
F行きたい私立中があるから
G勉強が好きだから
ネガティブな理由
@公教育に不安があるから
A地元の中学が荒れているから
B高校入試を避けたいから
C地元の公立中学に進学したくないから
ここ最近の中学受験ブームが平成不況とリーマンショックのために落ち着きを見せた昨今は、「私立中学も全入時代」などとマスコミに書かれることもありますが・・・・・伝統ある難関私立中学の入試が易しくなっているわけではありません。どちらかといえば、中学受験本来の姿を取り戻しつつあると言っても良いと思います。したがって読者の皆さんには、きちんと各私立中学の教育内容を吟味し、納得のいく受験をしていただけるように、信頼できる情報を提供していきたいと思います。記事が参考になった場合は応援クリックのほどよろしくお願いいたします!!
中学入試を目指す理由を大別すると以下のようになると思います。中学受験をするに当たっては、親も子どももそれなりの覚悟が必要だと私は考えています。もちろん、中学受験での学習内容は高校入試にも有効ですし、学習すること自体は決してマイナスにはなりません。しかし、高額な費用と膨大な時間を受験勉強に費やすことを必要とする中学受験では、最終段階(受験学年)でそれなりの成果が得られなければ納得できないのも確かだと思います。ですから、中学受験を目指す場合は、「なぜ中学受験をするのか?」という根本的な理由を忘れてはいけないのです。
話が長くなるので、今回は中学入試を目指す理由を大別して箇条書きにするだけにとどめ、次回からそれぞれの項目について詳しく書いていきたいと思います。
ポジティブな理由
@難関大学に進学させるために大学進学実績の良い学校に進学させたいから
A子どもにあったレベルの教育を受けさせたいから
B男子校・女子校で教育を受けさせたいから
C中高一貫教育を受けさせたいから
D中高大一貫教育を受けさせたいから
E特色ある教育を受けさせたいから
F行きたい私立中があるから
G勉強が好きだから
ネガティブな理由
@公教育に不安があるから
A地元の中学が荒れているから
B高校入試を避けたいから
C地元の公立中学に進学したくないから
ここ最近の中学受験ブームが平成不況とリーマンショックのために落ち着きを見せた昨今は、「私立中学も全入時代」などとマスコミに書かれることもありますが・・・・・伝統ある難関私立中学の入試が易しくなっているわけではありません。どちらかといえば、中学受験本来の姿を取り戻しつつあると言っても良いと思います。したがって読者の皆さんには、きちんと各私立中学の教育内容を吟味し、納得のいく受験をしていただけるように、信頼できる情報を提供していきたいと思います。記事が参考になった場合は応援クリックのほどよろしくお願いいたします!!
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| 中学受験の歩き方
2010年11月19日
中学受験の歩き方:私立中も全入時代??
11月18日(木)の朝日新聞の朝刊に、「私立中も「全入」時代 受験者獲得へ続々共学化」(http://www.asahi.com/edu/news/TKY201011170476.html)という記事が掲載されました。たしかに模擬試験の受験者数も減りつつあり、業界人としては、私も中学受験熱が冷めつつあるのを感じます(苦笑)
ただ・・・・・エクセレントゼミナールには、この記事の掲載に先立って、森上先生から朝日新聞出版の「一冊の本 2010年11月号」が送られてきていた(著者の「謹呈」の栞つきでした)ので・・・・・その巻頭随筆、「私立中学も「全入」時代」(文:森上展安)と同じタイトルなのに、視点が違うものが新聞記事となって掲載されたという印象でした(苦笑)
同じタイトルを冠していても、森上先生の随筆と新聞記事の内容では視点が違うので・・・・・今後、「私立中も全入時代」という言葉だけが独り歩きをしてしまい、勘違いをする人が増えるのではないかと思うと頭が痛いところです(笑)
森上先生の随筆の骨子をご紹介すると、
@中学入試の受験者総数が減っている
Aどの学校でも受験者が減るわけではなく、上位校の受験者総数はほとんど変化せず、中下位校の受験者が激減する
Bそのため、中下位校では実質的な「無競争」状態となり、2月1日の受験者総数が募集定員総数を下回る「全入」時代へ突入する
B今回の中学受験熱の冷え込みの原因は、もともと中学受験をする子どもや保護者が抱える精神面、肉体面での負担が大きかったところに、金銭面での負担(リーマン・ショックを契機とする世界不況)が追い討ちをかけたからである
C公立高校の復権の動きが中学入試離れを助長している
などを挙げていて、市場分析・現状分析という視点なのですが・・・・・朝日新聞の記事のほうは、「受験者の確保のために共学化に踏み切る私立中の生き残り戦略」について書いているわけで・・・・・Bについての事例を紹介しているわけです。
ここで良く考えればわかることですが・・・・・「全入」というのは、あくまでも2月1日の募集定員総数に対する受験者総数の数値ですし、千葉・茨城・埼玉にある私立中学のほとんどが共学ですから・・・・・実はエクセレントゼミナールのある柏地域の受験生たちにとってはほとんど影響がないわけです。
ところが、「私立中も全入時代」という言葉だけが「独り歩き」を始めると・・・・・小5後半や小6になってから中学受験勉強を始める「駆け込み受験生」が増える可能性があるので我々にとっては頭が痛いわけです(苦笑) 中学受験で出題される問題が現在のレベルと形式である限り、知名度の高い私立中学の入試は易化しませんし、やはり難関校は難関校でしかありません。
したがって、「私立中学も全入時代に突入するそうだから、受験勉強を始めるのはまだ先で良いのではないか?」というのは明らかなミスチョイスです。むしろ、そういう時代だからこそ、「一日の長」を得ることで、思わぬ成果が得られるチャンスだと考えたほうが良いと思うのですが・・・・・。 この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
ただ・・・・・エクセレントゼミナールには、この記事の掲載に先立って、森上先生から朝日新聞出版の「一冊の本 2010年11月号」が送られてきていた(著者の「謹呈」の栞つきでした)ので・・・・・その巻頭随筆、「私立中学も「全入」時代」(文:森上展安)と同じタイトルなのに、視点が違うものが新聞記事となって掲載されたという印象でした(苦笑)
同じタイトルを冠していても、森上先生の随筆と新聞記事の内容では視点が違うので・・・・・今後、「私立中も全入時代」という言葉だけが独り歩きをしてしまい、勘違いをする人が増えるのではないかと思うと頭が痛いところです(笑)
森上先生の随筆の骨子をご紹介すると、
@中学入試の受験者総数が減っている
Aどの学校でも受験者が減るわけではなく、上位校の受験者総数はほとんど変化せず、中下位校の受験者が激減する
Bそのため、中下位校では実質的な「無競争」状態となり、2月1日の受験者総数が募集定員総数を下回る「全入」時代へ突入する
B今回の中学受験熱の冷え込みの原因は、もともと中学受験をする子どもや保護者が抱える精神面、肉体面での負担が大きかったところに、金銭面での負担(リーマン・ショックを契機とする世界不況)が追い討ちをかけたからである
C公立高校の復権の動きが中学入試離れを助長している
などを挙げていて、市場分析・現状分析という視点なのですが・・・・・朝日新聞の記事のほうは、「受験者の確保のために共学化に踏み切る私立中の生き残り戦略」について書いているわけで・・・・・Bについての事例を紹介しているわけです。
ここで良く考えればわかることですが・・・・・「全入」というのは、あくまでも2月1日の募集定員総数に対する受験者総数の数値ですし、千葉・茨城・埼玉にある私立中学のほとんどが共学ですから・・・・・実はエクセレントゼミナールのある柏地域の受験生たちにとってはほとんど影響がないわけです。
ところが、「私立中も全入時代」という言葉だけが「独り歩き」を始めると・・・・・小5後半や小6になってから中学受験勉強を始める「駆け込み受験生」が増える可能性があるので我々にとっては頭が痛いわけです(苦笑) 中学受験で出題される問題が現在のレベルと形式である限り、知名度の高い私立中学の入試は易化しませんし、やはり難関校は難関校でしかありません。
したがって、「私立中学も全入時代に突入するそうだから、受験勉強を始めるのはまだ先で良いのではないか?」というのは明らかなミスチョイスです。むしろ、そういう時代だからこそ、「一日の長」を得ることで、思わぬ成果が得られるチャンスだと考えたほうが良いと思うのですが・・・・・。 この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
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| 中学受験の歩き方
2010年11月08日
中学受験の歩き方:過去問とのタイムラグその8
今日は「過去問への取り組み方のコツD 理科は発想力を必要とする問題があるため、比較的早い時期に演習をすると良い」について書いてみたいと思います。
理科という科目が、生物・地学・化学・物理の4分野から出題されるのは皆さんご存知だと思います。
そしてその4分野ごとに、どの参考書でも扱っている典型問題と、新傾向問題(計算問題を含む)があります。
中学受験の理科で出題される内容は、小学校で学習した内容というよりは、中学や高校で学習する内容を易しくしたものという色合いが濃いため、中学や高校で学習する概念を知らないと苦戦する問題があるわけです。ただし、このような出題をする学校は、難関校に多いので・・・・・少なくとも四谷大塚や日能研の偏差値で55以上の学校に絞られると思ってください。
では、そうした単元はどこか? また、新傾向問題とはいったいどのような問題か?
2010年度に出題された理科の注目問題を、読者の皆さんにだけ、こっそり教えましょう(笑)
@生物分野・・・・・環境問題関連(芝浦工大柏中)、フィールドサイン(成城中)、ミツバチのダンス(普連土中、洗足学園中など)
A地学分野・・・・・ダウンバースト現象(市川中)、エルニーニョ現象(本郷中)、地震の計算問題(関東学院中など)、天体の大きさの計算(麻布中、渋谷幕張中、かえつ有明難関、東京都市大付中)、天体の会合周期計算(帝京大中)
B化学分野・・・・・分子の構造(麻布中)、化学反応式の計算(城北埼玉、本郷中など)
C物理分野・・・・・ダイオードの原理(昭和秀英中、世田谷学園中など)、リニアモーターカーの原理(本郷中)、ペルチェ素子の性質(立教新座中)、音の計算(渋谷渋谷中、江戸川取手中など)
D時事問題関連・・・・・日食のしくみ(多数)、ガリレオ衛星(立教女学院中)
一見してお分かりになると思いますが、理科の新傾向問題は、社会と同じように、現在話題になっている内容を掘り下げた出題が多いわけです。高校の生物などで扱う、DNAや遺伝の話などが出題されることもありますが・・・・・それらでは問題本文にかなり誘導部分が書かれていますから、いわば理科の類推能力を問われているわけです。したがって、現在話題になっている内容や理科の時事問題に関してはきちんと学習しておく必要があるわけです。もちろん、春日部共栄中や東邦大東邦中のように、理科の時事問題をそのものズバリの一問一答形式で訊いてくる学校もあります。これらについては、近々「主宰のブログ」でも、「重大ニュース2010 理科の時事問題」として取り上げますから、中学受験生の方はチェックしておくと入試に役立つと思います。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
理科という科目が、生物・地学・化学・物理の4分野から出題されるのは皆さんご存知だと思います。
そしてその4分野ごとに、どの参考書でも扱っている典型問題と、新傾向問題(計算問題を含む)があります。
中学受験の理科で出題される内容は、小学校で学習した内容というよりは、中学や高校で学習する内容を易しくしたものという色合いが濃いため、中学や高校で学習する概念を知らないと苦戦する問題があるわけです。ただし、このような出題をする学校は、難関校に多いので・・・・・少なくとも四谷大塚や日能研の偏差値で55以上の学校に絞られると思ってください。
では、そうした単元はどこか? また、新傾向問題とはいったいどのような問題か?
2010年度に出題された理科の注目問題を、読者の皆さんにだけ、こっそり教えましょう(笑)
@生物分野・・・・・環境問題関連(芝浦工大柏中)、フィールドサイン(成城中)、ミツバチのダンス(普連土中、洗足学園中など)
A地学分野・・・・・ダウンバースト現象(市川中)、エルニーニョ現象(本郷中)、地震の計算問題(関東学院中など)、天体の大きさの計算(麻布中、渋谷幕張中、かえつ有明難関、東京都市大付中)、天体の会合周期計算(帝京大中)
B化学分野・・・・・分子の構造(麻布中)、化学反応式の計算(城北埼玉、本郷中など)
C物理分野・・・・・ダイオードの原理(昭和秀英中、世田谷学園中など)、リニアモーターカーの原理(本郷中)、ペルチェ素子の性質(立教新座中)、音の計算(渋谷渋谷中、江戸川取手中など)
D時事問題関連・・・・・日食のしくみ(多数)、ガリレオ衛星(立教女学院中)
一見してお分かりになると思いますが、理科の新傾向問題は、社会と同じように、現在話題になっている内容を掘り下げた出題が多いわけです。高校の生物などで扱う、DNAや遺伝の話などが出題されることもありますが・・・・・それらでは問題本文にかなり誘導部分が書かれていますから、いわば理科の類推能力を問われているわけです。したがって、現在話題になっている内容や理科の時事問題に関してはきちんと学習しておく必要があるわけです。もちろん、春日部共栄中や東邦大東邦中のように、理科の時事問題をそのものズバリの一問一答形式で訊いてくる学校もあります。これらについては、近々「主宰のブログ」でも、「重大ニュース2010 理科の時事問題」として取り上げますから、中学受験生の方はチェックしておくと入試に役立つと思います。この記事が参考になった方は応援クリックをお願いいたします!!
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